愛しあって

 2026年5月27日に“yonige”がニューシングル『芽吹くとき』をリリース。タイトル曲は、TVアニメ『上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花』OP主題歌です。yonigeらしいざらついた肌触りのギターやベースがリードしていく、春らしい暖かくも爽やかな曲調に、<君がいる明日がいいなって思っていたって変えられない伝えなくちゃ>という歌詞が印象的な楽曲。Vo.牛丸による肯定的なメッセージが込められております。
 
 さて、今日のうたではそんな“yonige”の牛丸ありさによる歌詞エッセイを3週連続でお届けします。第2弾は、アルバム『Empire』収録の「愛しあって」にまつわるお話です。地獄のような恋愛の真っ只中にいたとき、赤裸々な歌詞を書けずにいた、その理由とは…。



前回の題材、「芽吹くとき」は20代の恋愛を経て、30歳になった自分が書いた恋愛の詩だった。
今回は、2年前の29歳の時に出したアルバム『Empire』収録の「愛しあって」について。
まさに自分の20代の一番大変だった恋愛が終わる少し前にリリースしたアルバムだ。
 
どれくらい大変だったかと言うと、地獄と形容したいほどだが、その地獄の真っ只中で詩を書こうとしても、なかなか赤裸々な詩が書けずにいた。
 
なぜなら自分の気持ちを形にして世に出したら、過去になるからだ。
“詩に残したら終わる”と、なんとなく肌感でわかっていた私は、直接的な自分の気持ちの詩をずっと書けないでいた。
 
でもやっぱり、yonigeの作詞者でいる以上、自分のリアルを避けて過ごすことはできない。
そこで一番最初に書いたのが「愛しあって」だった。
 
そしてリリースした数ヶ月後に、その恋愛は終わった。
 
作詩というものは本当におもしろい。
詩を書いているとき、潜在意識に深く潜り込むと、顕在意識の自分からは出てこない言葉が見つかったりする。
潜在意識ではもうわかっていたんだろう、この恋愛の先がもう長くないことを。

P.S. この話を踏まえた上で、『Empire』の他の収録曲も聴いてもらえたらおもしろいと思います。
 
<yonige・牛丸ありさ>



◆紹介曲「愛しあって」
作詞:牛丸ありさ
作曲:牛丸ありさ

◆ニューシングル『芽吹くとき』
2026年5月27日発売
 
<収録曲>
1.芽吹くとき
2.Don’t
3.Wet
4.しがないふたり(re-arrange ver.)