「そうだ。
僕たちが筆を操って結末まで書いてもらえばいいんじゃない?」
「どういうことだ」
書いてもらうんだよ 物語を
「…なるほど」
「そいつは妙案かもしれねえ」
「あ?」
介入するんだな 物語に
「僕たちも登場して!」
「んなことできんのか?」
「あの筆でそう書かせれば、あるいは」
「できんのかい」
「…歌も句も、物語も…」
「『人の心を種として』」
「『万の言の葉とぞなれりける』」
「たった一本で、世界を変える」
「まさに最強の武器」
じゃあ変えちまおうぜ 世界を
「天才絵師を登場させな。
そしたらアタシがあいつをけちょんけちょんにしてやるよ」
「どうやって?」
「ぐうの音も出ないような傑作を描いてやるんだよ。
丁度描いてみてえ題材を見つけたんでな」
「題材?」
「まあ、見てなって」
「しかしどうやって書かせる? 瑣吉は今、あの筆の言いなりだぜ」
「そこは…口八丁手八丁で」
「お?」
「あんたなら、あの筆をその気にさせられるだろう」
「んなもん朝飯前さ」
「ひゅ~」
書かせてやるさ/みろよ 思うがままに
「旦那の十八番。 見せて貰おうかねえ」
「おう、任せな」
一本の筆が生み出す物語
紙の上に広がる無限の世界
どんな無理も叶う
「なあ瑣吉の筆よお」
「あ?」
「おめえさんの言った通り、あっしは能無しの木偶の坊。
才能のある奴らが疎ましくて妬ましくてたまんねえわ。隣を歩くことで、
自分にも才がある気分になって気持ち良くなってるだけさ」
「はっ」
「…さっきはああ言ったが、こいつの書くもんには、
今の流行りにはねえ重厚さがある。
深い闇がある。 あっ、おめえさんがついてるんだから当たり前か。
いやあ、ほんと頭が下がるよ。 毛量多いねお筆様つって。
…なあ、あっしに隣を歩かせてくんねえか?
この物語の続きをあっしにも見届けさせてほしい。
ああいやいや、蔦の唐丸、筆に謝るつってなあ」
「この通り、頭を垂れてお願い申し上げまする」
「……。 ははっ、はははっ! 天下の蔦重が土下座かよ」
「これと見込んだ才能のためなら惜しまねえさ」
「ふーん。 仕方ねえなあ」
「じゃあ、早速だがよ…」
一本の筆で
世界を 変える
一本の筆で
世界を 作る
「なあ? 面白え展開だろう?」
「まあ、悪くねえ」
「さあ、おめえさんの物語の続きだ。」
「『男の胸は高鳴った。 血が一気に巡り、汗が噴き出す』」
「…面白え」
二本の筆が生み出す似顔絵
紙の上に描く三人の侍
どんな絵が
どんな絵が
どんな絵が生まれる?
「出来た!」
「名付けて『寛政参伊達男』さ」
見せつけてくれた
まざまざと
格の違い
ありありと
これこそが本物
これこそが本物
時代が認めた
「才能ってやつさ」
僕たちが筆を操って結末まで書いてもらえばいいんじゃない?」
「どういうことだ」
書いてもらうんだよ 物語を
「…なるほど」
「そいつは妙案かもしれねえ」
「あ?」
介入するんだな 物語に
「僕たちも登場して!」
「んなことできんのか?」
「あの筆でそう書かせれば、あるいは」
「できんのかい」
「…歌も句も、物語も…」
「『人の心を種として』」
「『万の言の葉とぞなれりける』」
「たった一本で、世界を変える」
「まさに最強の武器」
じゃあ変えちまおうぜ 世界を
「天才絵師を登場させな。
そしたらアタシがあいつをけちょんけちょんにしてやるよ」
「どうやって?」
「ぐうの音も出ないような傑作を描いてやるんだよ。
丁度描いてみてえ題材を見つけたんでな」
「題材?」
「まあ、見てなって」
「しかしどうやって書かせる? 瑣吉は今、あの筆の言いなりだぜ」
「そこは…口八丁手八丁で」
「お?」
「あんたなら、あの筆をその気にさせられるだろう」
「んなもん朝飯前さ」
「ひゅ~」
書かせてやるさ/みろよ 思うがままに
「旦那の十八番。 見せて貰おうかねえ」
「おう、任せな」
一本の筆が生み出す物語
紙の上に広がる無限の世界
どんな無理も叶う
「なあ瑣吉の筆よお」
「あ?」
「おめえさんの言った通り、あっしは能無しの木偶の坊。
才能のある奴らが疎ましくて妬ましくてたまんねえわ。隣を歩くことで、
自分にも才がある気分になって気持ち良くなってるだけさ」
「はっ」
「…さっきはああ言ったが、こいつの書くもんには、
今の流行りにはねえ重厚さがある。
深い闇がある。 あっ、おめえさんがついてるんだから当たり前か。
いやあ、ほんと頭が下がるよ。 毛量多いねお筆様つって。
…なあ、あっしに隣を歩かせてくんねえか?
この物語の続きをあっしにも見届けさせてほしい。
ああいやいや、蔦の唐丸、筆に謝るつってなあ」
「この通り、頭を垂れてお願い申し上げまする」
「……。 ははっ、はははっ! 天下の蔦重が土下座かよ」
「これと見込んだ才能のためなら惜しまねえさ」
「ふーん。 仕方ねえなあ」
「じゃあ、早速だがよ…」
一本の筆で
世界を 変える
一本の筆で
世界を 作る
「なあ? 面白え展開だろう?」
「まあ、悪くねえ」
「さあ、おめえさんの物語の続きだ。」
「『男の胸は高鳴った。 血が一気に巡り、汗が噴き出す』」
「…面白え」
二本の筆が生み出す似顔絵
紙の上に描く三人の侍
どんな絵が
どんな絵が
どんな絵が生まれる?
「出来た!」
「名付けて『寛政参伊達男』さ」
見せつけてくれた
まざまざと
格の違い
ありありと
これこそが本物
これこそが本物
時代が認めた
「才能ってやつさ」
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