愁いに白雨

いつからか言えなくなった言葉は
いつからか見えなくなった想いは
すれ違う様に
どこか遠くに
いってしまったのかな

公園の隅揺れる
草臥れたブランコ
一番高いとこまで
連れて行ってよ
ふと気が付けば
大事なものが全部
小さく見えた

いつから思い出ばっかを握ってた?
重たくて自分のことも
失くしそうだな

あなたがつきかけた嘘を
まだ覚えてるよ
悲しそうに笑ってたね
ひとりぽつんと伸びる影に
そっと寄り添っていて

夕立、雨雲、解れて、破れて
気付けぬままで

照りつけるような日々が
いつの間にか過ぎて
少しだけ短くなった
橙色の時間
穏やかに瞬く間に
暗くなり冷えて
私は鋭く、息を吐く

いつからか思い出せないまま
歩き続けて
残す足跡に白雨が降る
洗い流してよ

あなたの見え透いた嘘を
まだ覚えてるよ
寂しそうに笑ってたね
ひとりぽつんと伸びる影に
そっと寄り添った

あなたが手を汚さぬように
全てを捨てたかったな
身勝手な虚しさを
胸の内にしまいこんで満たされていく

また雨が降る
×