Rise of The Man
見える、星、まだ、あおい空に。
すきでもない、きらいでもない缶コーヒー。
さっきバンドで録音したこの曲が、
おれのことを嫌でも教えてくれる。
おれは、ディージェー。
アイムディージェー。
夜が明けるまで、ふと考えてた。
夜が明けたらふと見えた。
それに名前をつけることができた。
『ナルシズム』
今のところ、それはおれにとって、たぶんナルシズムだ。
どうするかこのバンドで、じっくり考えてみることにする。
じじいになってもおれはこの缶コーヒーをのむ。
そうするとおれは、おれのことを、おれの人生を、
きらいになれる。愛せる、と言える。
その繰り返しに、終わりがあるから。
ずっと闇のなかもがくいままで
言うに言うをかさねて光と闇にキスミーフェイス
でも やみやまね やみやまね やみやまね
なんだよこれ、おい。
なんも変わってない、なんも変わってないんだ。
こども部屋のゴミ袋にショウベンしてた時から、
子猫と蛆虫、ぜんぶ吹き飛ばす風。
シオカゼ、息もできない時があった。
いつも同じジャージを着て祖母ん家の壁に、
ボールを壁打ちしてたあいつは、メジャーピッチャーになるべきだ。
クソ噛んでくるマルチーズのおもらしくさい部屋で、
ハムスター用のヒマワリノタネをおやつにしてたお前は、
暴力親父を探しだして、殺すべきだった。
母のために人生を捧げて亡くなったアナタは、
愛するジャッキーチェンと、結婚するべきだった。
そんでおれは、記憶の中をいじって、妄想としてですら、
なにも、受け止めていない。
やみやまね やみやまね やみやまね
浅瀬の泥濘はずっと、足元にある。
なぜならおれは。
DJ
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