汚れた英雄
零になって弾け飛んで繋がれたって重なりあって体中に流れた熱い血を
意識が朦朧となって呼吸が荒くなった瞬間、
一瞬のシフトミスと同時にお前のパッシングに気付いたんだ。
「なに背負って走ってんだよ。燃料もプライドも空っぽか?
そんなスピードじゃ誰だって追い抜かされるぜ。」
バックミラーに映るあいつの目がうなずいていたんだ。
オレを熱くさせるNitroは後ろなんか気にしない、
ブラインド気取りのレーサーだった。
理性を取り戻した時あいつは取り憑かれたようなスピードで、
ウォール目指し30mの炎に包まれていた。けど振り返らなかった。
流れる風と時間に聞いても誰も答えてくれなかった。
ただひたすらアクセルを踏むオレは何だっていうんだ。答えてみろよ。
震える指先 衰えた眼差し鏡に浮かぶ汚れた英雄
時はいつでももれなく誰にも忍び寄る影に見て見ぬふりの抗う戦士たち
薄汚れたプライドにしがみつき掴みとる僅かな光
時は去って令和になって衰えたってのしかかった眩い過去の十字架を
擦られたって汚れたってネタになって面白がって
燃え立つ魂の炎は誰にも消せない
運命とか必然とか占いなんて信じない生き方の俺達に、
行き場なんて無かった。
何度転生しても生まれ変わっても変われない。
俺達はいつも不運と踊っちまったんだよ。
善とか悪なんてどうでも良い。お前の生き方に憧れていた。
だから止まれない。一生忘れない。
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