木蓮の庭

閑かに開いた木蓮の 香りの向こう懐かし人の
面影ゆらりと消えたげな 黄砂に霞む稲佐山
少年時代の自分とふたり
小声であの歌唄うたなら
母は「おかえり」て言うやろか
その声ちゃんと聞こゆるやろか

子どもの声に振り向いたら 坂の向こうの幼稚園
子どもくんちの蛇踊りの 習い始めの笑い声
風頭山までのぼってみよか
外国船まで届くように
小川のオヤジと凧あげしよか
彦山 風ばくれるやろか

僕はどこまで行けば良い
この道どこまで続くやら
龍馬の歩いた細道を
今子どもたちが歩いて行く
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